自然素材の猫砂は何が違うのか。素材別の得意・不得意

植物由来の猫砂

読了 約5分

「自然素材」「植物由来」「環境にやさしい」と書かれた猫砂が増えています。軽くて持ち帰りやすく、粉が立ちにくいものも多い。

ただ、「自然素材」とひとくくりにできるほど、性能は揃っていません。おからと紙と木では、固まり方もにおいの抑え方も別物です。「自然素材だから良い」でも「自然素材だから弱い」でもない、というのが実際のところです。

自然素材とは何を指すか

鉱物系(ベントナイト)とシリカゲル以外、と考えるとだいたい合います。

具体的には、おから(大豆)、紙、木、くるみの殻、とうもろこし、小麦、ヤシ殻、草など。日本の売り場でよく見るのは、おから・紙・木の3つです。

植物由来の猫砂に使われる素材。とうもろこし、紙、くるみ、草、小麦、ココナッツ、木、おから、天日干しの粘土
植物由来の猫砂に使われる素材。とうもろこし、紙、くるみ、草、小麦、ココナッツ、木、おから、天日干しの粘土

なお「自然素材」は法律で定義された表示ではありません。何が入っているかは商品ごとに違うので、パッケージの原材料を見るのが確実です。

生分解性という言葉の実際

植物由来の猫砂の多くは生分解性があります。鉱物系とシリカゲルにはありません。

ただし、実際に分解されるかどうかは捨て方で決まります。 生分解性のない袋に入れて出せば、袋の中で分解は進みません。自治体の焼却処理に回るなら、素材が何であるかは結果に関係しません。

猫の排泄物は堆肥にしないでください。 猫の便には人に感染しうる病原体が含まれることがあり、家庭のコンポストでは十分に不活化されません。家庭菜園に使うのは避けてください。

「トイレに流せる」と書いてあっても、流せるとは限りません。配管の状態、浄化槽の有無、集合住宅の規約で変わります。詰まると自己負担の修理になるので、買う前にお住まいの自治体の分別区分と、建物の規約を確認してください。

素材別の得意・不得意

素材 固まる におい 粉の立ちにくさ 注意点
おから(大豆) 強い製品が多い ふつう 良い 湿度が高いと性能が落ちやすい
紙 製品による ふつう 良い 軽く、飛び散りやすい
木(ペレット・チップ) 崩れる型が多い 弱め 良い 粒が大きく散りにくい。崩れる型は自動トイレに使えない
くるみの殻 強い 抑えやすい ふつう 色が濃く、汚れが見えにくい
とうもろこし よく固まる ふつう 良い 保管が悪いと虫がつくことがある
小麦 よく固まる ふつう ふつう 同上
草 よく固まる 抑えやすい 良い 入手しにくく、価格が高め

共通する長所は、軽いことと粉が立ちにくいこと。マンションの上階やエレベーターのない物件では、重さの差がそのまま生活の負担になります。鉱物系は同じ容量ならかなり重い。

短所は価格と、固まる力のばらつきです。同じ「おから」でも製品による差が大きく、素材名だけでは性能が決まりません。

交換の頻度は素材で変わる

固まる力が弱い素材ほど、全量交換の時期が早まります。

固まりが崩れると取り除ききれず、底に残ります。そこからにおいが出続けるので、結果として「まだ使えるはずなのに臭う」状態になります。これは猫のトイレの消臭で書いた「こもった砂のにおい」と同じ現象です。

目安としては、よく固まる製品なら鉱物系と同じく2〜4週間に1回。崩れやすい製品はそれより早くなります。

ただ、判断は日数ではなく状態でしてください。 固まりを取り除いたあとも、底に崩れた砂が残っている。洗って乾かした本体に新しい砂を入れると、においが明らかに違う。そうなっていたら替えどきです。

日本の湿度では不利になる時期がある

植物由来の素材は水分を吸います。尿を吸うという意味では長所ですが、空気中の湿気も吸います。

梅雨から夏にかけては、固まりが乾かずに崩れやすくなります。袋の中の残りも湿気て性能が落ちますし、においも立ちやすくなります。

対策は2つだけです。袋の口を閉じて湿気の少ない場所に置くこと。そして在庫を持ちすぎないこと。安いからと大量に買っておくと、使い切る前に湿気ます。

冬に良かった製品が夏に物足りなく感じるのは、素材の性質から説明がつきます。製品が悪くなったわけではありません。

自動トイレで使う場合

固まる砂であることが条件です。尿の塊をふるい分けて、きれいな砂を残す仕組みだからです。

崩れる木のペレット、紙のペレット、固まらない砂は使えません。 固まる力が弱い砂も向きません。おからやくるみの殻でしっかり固まる製品なら使えますが、製品による差が大きいので、少量で試してから切り替えるほうが安全です。

Litter-Robot 4 は猫が出たあとに自動で片づけ、使用済みの砂を密閉された引き出しにためます。固まる鉱物系との相性がいちばん良い構造です。

入れる量は本体の給砂の目安線までで、これは素材が変わっても同じです。詳しくは猫砂はどれくらい入れればいいかをご覧ください。

切り替えるときの注意

鉱物系から植物由来へ替えると、猫が感じる足触りが大きく変わります。

粒の大きさも、足の裏に当たる硬さも、においも一度に変わるからです。2〜3週間かけるつもりで進めてください。手順は猫砂を切り替える時期とやり方にまとめました。

環境のために切り替えるなら、それはそれで良い理由だと思います。ただ、猫が受け入れるかどうかが先です。使ってもらえなければ、床を掃除することになり、結果として使う水も洗剤も増えます。

まとめ

  • 「自然素材」はひとつの性能ではない。おから・紙・木で性格が違う
  • 生分解性は捨て方で決まる。袋と処理方法しだいで意味がなくなる
  • 猫の排泄物は堆肥にしない
  • 湿度の高い時期は不利。梅雨から夏は在庫を持ちすぎない
  • 自動トイレには固まる製品だけ。崩れる型は使えない
  • 素材そのものが変わる切り替えなので、いつもよりゆっくり
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この記事は Whisker(Automated Pet Care Products, Inc.)の記事(著者: Emily Johnson)をもとに、日本向けに再構成したものです(原文を読む)。

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