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「自然素材」「植物由来」「環境にやさしい」と書かれた猫砂が増えています。軽くて持ち帰りやすく、粉が立ちにくいものも多い。
ただ、自然素材はひとつの性能ではありません。 おからと紙と木では、固まり方もにおいの抑え方も別物です。「自然素材だから良い」でも「自然素材だから弱い」でもなく、素材ごとに得意なことが違うというのが実際のところです。
自然素材とは何を指すか
鉱物系(ベントナイト)とシリカゲル以外、と考えるとだいたい合います。
具体的には、おから(大豆)、紙、木、くるみの殻、とうもろこし、小麦、ヤシ殻、草などです。日本の売り場でよく見るのは、おから・紙・木の3つです。
「自然素材」は法律で定義された表示ではありません。 何が入っているかは商品ごとに違うので、パッケージの原材料を見るのが確実です。
生分解性という言葉の実際
植物由来の猫砂の多くは生分解性があります。鉱物系とシリカゲルにはありません。
ただし、実際に分解されるかどうかは捨て方で決まります。
- 生分解しない袋に入れて出せば、袋の中で分解は進みません
- 自治体の焼却処理に回るなら、生分解性かどうかは結果に関係しません
「トイレに流せる」と書いてあっても、流せるとは限りません。 配管の状態、浄化槽の有無、集合住宅の規約で変わります。詰まると自己負担の修理になります。買う前に、お住まいの自治体の分別区分と、建物の規約を確認してください。
素材別の得意・不得意
| 素材 | 固まる | におい | 粉の立ちにくさ | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| おから(大豆) | 強い製品が多い | ふつう | 良い | 湿度が高いと性能が落ちやすい |
| 紙 | 製品による | ふつう | 良い | 軽く、飛び散りやすい |
| 木(ペレット・チップ) | 崩れる型が多い | 弱め | 良い | 粒が大きく散りにくい。崩れる型は自動トイレに使えない |
| くるみの殻 | 強い | 抑えやすい | ふつう | 色が濃く、汚れが見えにくい |
| とうもろこし | よく固まる | ふつう | 良い | 保管が悪いと虫がつくことがある |
| 小麦 | よく固まる | ふつう | ふつう | 同上 |
| 草 | よく固まる | 抑えやすい | 良い | 入手しにくく、価格が高め |
共通する長所は、軽いことと粉が立ちにくいことです。 マンションの上階やエレベーターのない物件では、重さの差がそのまま生活の負担になります。鉱物系は同じ容量ならかなり重くなります。
共通する短所は、価格と、固まる力のばらつきです。 同じ「おから」でも製品による差が大きく、素材名だけでは性能が決まりません。
交換の頻度は素材で変わる
固まる力が弱い素材ほど、全量交換が早く来ます。
固まりが崩れると取り除ききれず、底に残ります。そこからにおいが出続けるので、結果として「まだ使えるはずなのに臭う」状態になります。これは猫のトイレの消臭で書いた「こもった砂のにおい」と同じ現象です。
目安として、よく固まる製品なら鉱物系と同じく2〜4週間に1回、崩れやすい製品はそれより早くなります。
判断は日数ではなく状態で。 取り除いたあとに底に残りがある、洗って乾かした本体に新しい砂を入れるとにおいが明らかに違う。そうなっていたら替えどきです。
日本の湿度では不利になる時期がある
植物由来の素材は水分を吸います。 これは尿を吸うという意味では長所ですが、空気中の湿気も吸います。
梅雨から夏にかけて、次のことが起きやすくなります。
- 固まりが乾かず、崩れやすくなる
- 袋の中の残りが湿気て、性能が落ちる
- においが立ちやすくなる
対策としては、袋の口を閉じて湿気の少ない場所に置くこと、在庫を持ちすぎないことです。安いからと大量に買っておくと、使い切る前に湿気ます。
冬に良かった製品が夏に物足りない、という感じ方は素材の性質から説明がつきます。製品が悪くなったわけではありません。
自動トイレで使う場合
固まる砂であることが条件です。 尿の塊をふるい分けて、きれいな砂を残す仕組みだからです。
- 崩れる木のペレット、紙のペレット、固まらない砂は使えません
- 固まる力が弱い砂も向きません。 崩れると分離できません
- おからやくるみの殻でしっかり固まる製品なら使えますが、製品による差が大きいので、少量で試してから切り替えるほうが安全です
Litter-Robot 4 は猫が出たあとに自動で片づけ、使用済みの砂を密閉された引き出しにためます。固まる鉱物系との相性が最も良い構造です。
入れる量は本体の給砂の目安線までで、これは素材が変わっても同じです。詳しくは猫砂はどれくらい入れればいいかをご覧ください。
切り替えるときの注意
鉱物系から植物由来へは、感触の差が大きい切り替えです。
粒の大きさも、足の裏に当たる硬さも、においも一度に変わります。2〜3週間かけるつもりで進めてください。手順は猫砂を切り替える時期とやり方にまとめました。
まとめ
- 「自然素材」はひとつの性能ではない。 おから・紙・木で性格が違う
- 生分解性は捨て方で決まる。 袋と処理方法しだいで意味がなくなる
- 猫の排泄物は堆肥にしない
- 湿度の高い時期は不利。 梅雨から夏は在庫を持ちすぎない
- 自動トイレには固まる製品だけ。 崩れる型は使えない
- 切り替えは素材をまたぐぶん、ゆっくり