猫トイレの歴史。外の砂場から自動トイレまで

青い猫トイレの中で猫砂の上に立つ猫の前足

読了 約5分

猫は教えなくてもトイレを使います。犬にはできないことです。

当たり前に見えますが、これは、猫がもともと持っている習性と、80年ほどにわたる道具の改良がかみ合った結果です。その流れをたどります。

なぜ猫は砂で埋めるのか

捕食者に気づかれないためだった、と考えられています。

猫が家畜化されたのは1万年ほど前ですが、それ以前から、においと痕跡を隠すことは生き延びるために必要でした。西アジアの肥沃な三日月地帯から北アフリカ、ヨーロッパ、そして北米へと分布を広げていく間も、この習性は残り続けます。そして、埋めやすい場所を選ぶようになりました。柔らかい土や砂です。

いまの猫が猫砂の感触に惹かれるのも、この習性の名残です。足の裏に粒が当たると、何をする場所なのかが分かる。教えなくても使えるのは、そういう理由です。

だから逆に、足の裏の感触が変わると使わなくなることがあります。砂を切り替えるときに一気に変えてはいけないのは、このためです。手順は猫砂を切り替える時期とやり方にまとめました。

猫は外でしていた

1万年近く、猫の用足しは屋外でした。

農場や船、のちには工場でネズミを捕る役目を担っていて、家の中には入れられませんでした。第一次世界大戦のころから家庭で飼われるようになりますが、それでも多くは外を自由に歩き回り、森や庭や砂場を使っていました。

1940年代、最初の「猫用トイレ」

1940年代の初めごろ、ペット用品店で買えるようになったのが E-Z Klean Kitty Toilet です。紙を敷いた琺瑯びきの金属トレイで、目隠しの衝立が別に用意されていました。中に入れたのは、土、砂、灰、あるいは新聞紙。

ただ、うまくいきませんでした。においがひどく、多くの家庭で「やっぱり外で」ということになったそうです。

1947年、粘土の猫砂は偶然生まれた

狙って生まれたものではありませんでした。

1947年、ミシガンの Edward Lowe という人が、粒状の粘土を鶏の巣材として売ろうとしていました。

ある1月の寒い日、隣人の Kay Draper が「砂はないか」と訪ねてきます。猫が灰を家じゅうに撒き散らすのに困っていたのです。Lowe は砂の代わりに、フラー土(Fuller's earth)という粘土の袋を渡しました。そして、そのことを忘れました。

2週間後、Draper がまた来ます。そのうち彼女の友人たちも来るようになりました。

粘土は自重と同じだけの水を吸えたのです。砂や灰とは比べものになりません。Lowe はこれを袋詰めして「Kitty Litter」の名前で売り始めます。

1980年代、固まる猫砂

粘土の猫砂はその後数十年、猫を飼う人の必需品になりました。次に大きく変わったのが、1980年代の「固まる猫砂」です。

尿が一か所で固まるので、そこだけ取ればよくなりました。取り除くのがはるかに簡単になり、においも抑えられます。猫にとっても良い変化で、猫自身が固まる鉱物系の猫砂を好む傾向は、後の研究でも確かめられています。18匹を対象にした選好調査の結果は結局どの猫砂がいいのかにまとめました。

そして、固まる猫砂があったからこそ、次の発明が可能になりました。

1991年、自動トイレの最初の特許

それでも、飼い主がスコップで片づける手間は残っていました。

自動で片づける猫トイレの最初の特許は1991年に出願されています。方式はモーターで動かすレーキ(熊手)で、固まりをかき集めて分けるものでした。固まる猫砂が普及したから成り立った設計です。初期の自動トイレ市場は、このレーキ式が主流でした。

1999年、かき出すのをやめてふるいにかけた

1999年、Brad Baxter という技術者が2匹の猫を引き取りました。そして2つのことに気づきます。スコップで取ると手が汚れる。レーキ式の自動トイレは、さらに掃除が大変になることがある。

レーキは詰まります。部品に便がこびりつき、それを洗う手間が増えます。多くの利用者が同じ目に遭っていました。

1年かけて試作を重ねた末に彼が設計したのは、レーキを使わない方式でした。重力を利用して、回しながらふるい分ける。分けた固まりは下の引き出しに落ちる。これが Litter-Robot の原型になりました。

選び方の記事で「回転式かレーキ式か」を最初に挙げたのは、この経緯があるからです。詳しくは自動猫トイレの選び方をご覧ください。

いま

いまの自動トイレには、回転式のふるい分けに加えて、密閉式のごみ受け、フィルター、静かな動作、アプリでの記録が備わっています。

Litter-Robot 4 の場合、記録されるのは、猫の体重とトイレを使った回数です。多頭飼いなら体重で個体を見分けて記録します。記録が残るので、あとから見返せます。体調が悪いかどうかを判断するのは、飼い主と獣医師です。

まとめ

  • 埋める習性は、捕食者に気づかれないためのもの。だから教えなくても使える
  • 1940年代の最初の猫用トイレは、においで失敗した
  • 1947年、粘土の猫砂は偶然生まれた。 鶏の巣材を売ろうとしていた人が、隣人に粘土の袋を渡したことから始まった
  • 1980年代の固まる猫砂が、自動トイレを可能にした
  • 1991年の最初の自動トイレはレーキ式。詰まる問題があった
  • 1999年、重力でふるい分ける方式が生まれた
この記事をシェア

この記事は Whisker(Automated Pet Care Products, Inc.)の記事(著者: Lori Gardner)をもとに、日本向けに再構成したものです(原文を読む)。

毎日の片づけをなくす

猫が出たあと、自動で片づきます

Litter-Robot 4 は使用済みの砂を密閉された引き出しにためます。スコップを持つ回数を減らしたい方へ。

Litter-Robot 4 を見る

日本国内 送料無料 / 30日間返金保証