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猫を人間用のトイレで用を足せるようにする、という方法が紹介されていることがあります。
砂が要らなくなり、掃除もなくなる。そう聞くと魅力的に見えます。ただ、すすめられない理由がいくつもあります。
猫にとって自然な動作ではありません
猫は用を足したあと、砂をかけて隠します。これは覚えさせた行動ではなく、生まれつきのものです。
人間用のトイレには、かけるものがありません。隠せないまま終わる状態が毎回続くことになります。
姿勢も違います。縁にまたがって体を支える形は、猫が本来取る姿勢ではありません。落ちる不安を抱えたまま用を足すことになり、そこに慣れない猫もいます。
うまくいかなかった場合、行き着く先は家のどこかでの粗相です。一度そうなると、元のトイレに戻すのにも時間がかかります。
体調の変化に気づけなくなります
ここが一番大きい問題だと考えています。
猫のトイレは、毎日見られる健康の記録です。掃除のときに、次のようなことが分かります。
回数がいつもと違う。固まりの大きさが変わった。固まりが見当たらない。血が混じっている。
こうした変化は、猫の様子だけを見ていても分かりません。流してしまうと、記録が残らない。気づくのが遅れます。
日々どこを見ておけばいいかは猫は1日に何回うんちをするのが普通かに書きました。
年をとったときに困ります
猫の関節の不調は、思われているより多いものです。
トイレの縁まで飛び乗り、そこでバランスを取る。若いうちは問題なくても、年齢が上がると負担になります。失敗して水に落ちる事故も起きます。
そうなったとき、猫は別の場所を選びます。高齢になってから砂のトイレに戻すのは、若いころに切り替えるより難しい。
体の小さい猫や、脚に不調のある猫も同じです。用を足すことは毎日必要な行為なので、難しくしないほうがいい。
流していいのかという問題もあります
猫の便には寄生虫が含まれることがあります。下水処理で完全に取り除けるとは限らず、水環境への影響が指摘されています。
猫砂を流してよいかという点も同様です。流せると書かれた製品でも、日本の住宅の配管では詰まりの原因になります。基本的に流さないでください。
使用済みの砂の捨て方は使用済みの猫砂はどう捨てるかにまとめています。
多頭飼いだと、そもそも成立しにくい
トイレはひとつしかありません。
猫が2匹以上いれば、そこが取り合いの対象になります。誰かが使っている間、他の猫は待つことになる。猫は待ちません。別の場所を選びます。
人が使う時間帯とも重なります。ドアを閉めている間は使えません。
手間を減らしたいなら、別の方法があります
そもそもの動機が「掃除を減らしたい」なら、そこは別の手段で解けます。
砂の量と種類を見直すと、取り残しが減って交換の頻度が下がります。猫砂はどれくらい入れればいいかに目安を書きました。
置き場所を変えるだけで、飛び散りの掃除が減ることもあります。
掃除の回数そのものを減らしたいなら、使うたびに固まりが片付く形にする方法があります。Litter-Robot 4 はその一例で、固まりは下の引き出しにまとまります。砂を使う形なので、猫の動作はそのままです。健康の記録も、引き出しの中身として残ります。
よくある質問
もう慣らしてしまいました。戻すべきですか。 問題なく使えていて、猫が嫌がる様子がないなら、急いで戻す必要はありません。ただし体調の変化に気づきにくい点は残るので、食欲や飲水量など別の面を意識して見てください。
砂を使わない猫トイレはありませんか。 ペレットやシートを使う形はありますが、猫が受け入れるかは別問題です。切り替えるときは元のトイレを残して並行してください。
旅行中に困りませんか。 砂のトイレなら、数日ぶんの容量を確保して出かけられます。人間用トイレに慣らしていると、そうした調整ができません。