読了 約4分
猫のトイレは、できれば目に入らないところに置きたい。来客のときはなおさらです。
ただ、隠し方を間違えると猫が使わなくなります。そうなると、隠すどころか部屋のどこかで粗相が始まる。隠すなら、猫が嫌がらない範囲にとどめること。ここを踏み外すと、かえって手間が増えます。
猫がトイレに求めている条件
まずこの条件を押さえておくと、置き場所を決めやすくなります。猫が落ち着いて使える場所には共通点があります。
静かで、人が頻繁に通らず、逃げ道があること。この3つです。
逃げ道というのは、用を足している最中に何かあったとき、すぐ出られるという意味です。袋小路に置かれたトイレを嫌う猫は多く、狭い場所に押し込むほど使われにくくなります。
食事の場所から離れていることも大事です。猫は食べる場所と排泄する場所を分けます。そのため、キッチンの一角は隠し場所に向きません。
置いてよい場所
日本の住宅で現実的なのは、このあたりです。
| 場所 | 向いている理由 | 注意 |
|---|---|---|
| 洗面所・脱衣所 | 換気があり、人の滞在が短い | 扉を閉め切らない |
| クローゼットの一角 | 視界から完全に外れる | 扉を開けたままか、猫用の出入口が要る |
| 使っていない部屋の隅 | 静かで広さがある | 毎日見に行く習慣がないと掃除が遅れる |
| 洗濯機のない納戸 | 音が出ない | 湿気がこもるとにおいが強くなる |
避けたほうがいいのは、玄関、キッチン、食事の場所のそば、直射日光が当たる窓際です。日が当たる場所はにおいが立ちます。
洗濯機の隣も、できれば外してください。運転音に驚いた経験が一度あると、その猫はそこを使わなくなることがあります。
家具に入れるとき、満たすべき3つの条件
市販のトイレ収納や、自作のカバーを使う場合です。見た目は解決しますが、次の3つが欠けると失敗します。
ひとつめは出入口の広さです。頭を下げないと入れない高さだと、体の大きい猫や高齢の猫は避けます。
ふたつめは空気の通り道です。密閉された箱の中はにおいがこもります。人間が気づかない程度でも、猫は入った瞬間に分かります。背面や側面に開口があるものを選んでください。
みっつめは、人が掃除しやすいかどうか。扉が小さくて手が入らない収納を選ぶと、掃除の回数が落ちます。そうなると、隠したことが原因でにおいが増えます。
見た目だけで選ぶと、たいてい3番目で失敗します。毎日開けるものなので、開けやすさを優先してください。
隠したあと、猫が使わなくなったら
トイレを移した直後に粗相が始まったなら、原因は場所を変えたことです。しつけの問題ではありません。
元の場所に戻し、数日かけて少しずつ動かしてください。1回に動かす距離は、部屋の中で1メートルほど。猫が問題なく使っているのを確認してから次に進みます。
急ぐと、また同じことが起きます。トイレの外で排尿するようになったときは、置き場所以外の原因もあるので合わせて確認してください。
隠す前に、においを減らせないか
「隠したい」の動機がにおいなら、置き場所より先に手を入れる場所があります。
においの多くは、取り残した固まりと、底に貼り付いた尿から出ています。隠しても発生源は変わりません。むしろ空気の動かない場所に移すことで、開けた瞬間に強く感じるようになります。
猫のトイレの消臭、何が効いて何が効かないかに、効くものと効かないものを分けて書きました。マンションやワンルームの場合は、部屋の広さに対する対策も合わせて読んでください。
自動トイレを使っている場合
排泄物を自動で処理するタイプは、猫が用を足したあと、固まりが引き出しへ移ります。固まりがむき出しになっている時間が短いぶん、においの面では置き場所を選びやすくなります。
ただし本体に高さと奥行きがあるので、収納に入れるなら寸法を先に測ってください。上部や背面に空間が要るものもあります。Litter-Robot 4 の場合、壁から少し離して設置します。
木目の収納家具に合わせたい、という相談もよく受けますが、無理に囲うより、部屋の色に近い本体色を選んで壁際に置くほうが収まることが多いです。
よくある質問
扉を閉めたクローゼットに入れてもいいですか。 猫が自力で出入りできないので、そのままでは使えません。扉を少し開けたままにするか、猫用の出入口を付けてください。
トイレを隠すと、体調の変化に気づけなくなりませんか。 その通りで、これがトイレを隠す一番の難点です。掃除のときに固まりの数と様子を見る習慣を作ってください。見えない場所にあるほど、意識して見る必要があります。
2匹いる場合、2つとも同じ場所に隠していいですか。 同じ場所に並べると、1つ分としてしか機能しないことがあります。部屋を分けて置いてください。狭い家での置き場所に、間取り別の考え方を書いています。