読了 約4分
トイレの中で寝ている。これを最初に見たときは、たいてい驚きます。
ただ、猫にとっては意味のある行動です。そして、そこで何をしているかを見ると、理由の見当がつきます。
用を足したあと居座っているのか。使わずに、ただ休んでいるのか。それとも、じっと外を警戒しているのか。この違いが手がかりになります。
1. 体調が悪い
まずこれを除いてください。
食べに起きてこない。動かない。いつもの窓辺に行かない。あるいは、トイレは使っているけれど、いきんでいる、何度も行く。こうした様子があれば、トイレを「楽な場所」として選んでいる可能性があります。
背景にありうるのは、尿路の感染や結石、腎臓の病気。下痢、便秘、炎症性腸疾患。関節炎などで動きにくくなっている場合もあります。高齢の猫については高齢の猫がトイレを外すようになったらにまとめました。
2. 妊娠している
避妊していないメスで、外に出ることがあるなら、この可能性があります。
出産場所を探しているのかもしれません。母猫は、家の音や人の動きから離れた、守られた場所を選びます。トイレはその条件に当てはまってしまう。
食欲が増えた。吐く。おなかが大きくなってきた。乳頭が大きくなり、色が濃くなった。甘えるようになった。よく寝る。こうした変化があれば、獣医師に確認してください。お腹に何匹いるか、出産までどのくらいかも見てもらえます。
3. 不安で、隠れ場所を探している
新しいペットが来た。来客が続いている。家の工事をしている。雷が鳴っている。
家じゅうが落ち着かないとき、確実にひとりになれる場所はどこか。人でいえばトイレです。猫にとっても同じで、猫のトイレはたいてい静かな隅にあって、しかも自分だけのものです。
行き場がなくなったとき、そこが「家」になります。人から見ると理解しがたい行動ですが、猫の感覚としては自然なことです。
隠れる。食欲が落ちる。攻撃的になる。過剰になめる。呼吸が速い。こうした様子が一緒に出ていたら、不安が理由である可能性が高いです。
対処のこつは、追い出さないことです。
きれいで居心地のいい寝床を、トイレのすぐ隣に置いてください。そして放っておく。逃げ場が欲しかっただけなら、たいていそちらに移ります。
そのうえで、家の中に落ち着ける場所を増やしてください。隠れられる場所、キャットタワー、高い棚。静かな場所に、清潔で囲まれた居場所を1つか2つ。それが見つかれば、トイレで寝る必要はなくなります。
4. 縄張りを守っている
多頭飼いだと、これがあります。
トイレに居座って、場所を確保しているのです。他の猫に締め出されないように見張っている場合と、逆に自分が他の猫を入れないようにしている場合と、どちらもあります。
家のあちこちで尿を吹きつける。攻撃的になる。常に警戒している。食欲が落ちる。こうした様子が一緒に出ていたら、こちらを疑ってください。
どちらの立場でも、対処は同じです。数を増やして、場所を散らします。
目安は頭数+1。3匹なら4つ。そしてどれも同じくらいきれいに保つことが肝心です。1つだけきれいだと、結局そこを取り合います。
全部をこまめに片づけるのが難しいなら、自動猫トイレという手があります。使うたびに片づくので、どの猫も前の猫の汚れを踏まずに済みます。共用がうまくいかないときの話は2匹で猫トイレを共用してよいかにまとめました。
犬から守っている場合もあります。犬が鼻を突っ込んでくるなら、もっと奥まった場所に移すか、囲われた形にして猫だけが入れるようにしてください。囲うことの是非はフード付きの猫トイレを猫は嫌がるのかに書きました。
迷ったら
環境を整えても変わらないなら、獣医師に相談してください。
大事なのは、猫が安心して、安全に、健康でいられることです。トイレで寝ること自体を止めさせるより、なぜそこを選んでいるのかを考えるほうが先です。
まとめ
- そこで何をしているかを見る。 使ってから居座る/ただ休む/警戒している
- 体調のサインがあれば受診。「トイレで寝る」も伝える情報のうち
- 避妊していないメスなら妊娠の可能性。トイレは出産に向かない
- 不安なら、追い出さずに、隣にきれいな居場所を置く
- 多頭飼いなら数を増やして散らす。全部を同じくらいきれいに保つ